エスニック

最終更新日:2009年7月21日

7月8日の松森果林様への質問と回答です。


質問 回答
・街の中でこんなものがあったらいいと思うものはありますか? ・街の中であったらいいなと思うものは、歩道、自転車用、車用と分けられている、広くて安全な道路。自転車は、歩道を走ってはいけないという決まりがありますが、ほとんど守られておらず、後からくる自転車にぶつかりそうになることも多いです。

・鏡がもっと多いといいのでしょうか?
・デパートや商業施設など、子供が迷子になりそうな場所で、死角になるような要所での設置は助かります。しかし大きな鏡がありすぎると、弱視の人は鏡だと認識できず、空間だと思ってしまい衝突する事故もあるようです。
・職場などでは手話のできない人も多いと思うんですが、それは筆談だけで済ませられるんですか? ・職場では通常は手話ができない人がほとんどなので、最初はやはり大変です。そんな中で、聞こえない自分にできることとできないことを見極め、どうすればできるのか、工夫を一緒に考えてもらう姿勢が大事だと思います。コミュニケーションでは、筆談だけでは不十分なので、研修や大きな会議では手話通訳や要約筆記を付ける等の、会社側のサポート体制を整えていくことも重要な課題です。
・御子息のリコーダーの練習に付き添えないというのがとても切実に思えた。 ・確かに切実ではありましたが(笑)長い人生を考えればちっちゃなことです!(息子にとっても私にとっても) 逆に夫婦で役割分担ができるので、良かったと思います。それぞれできること、できないことが誰にでもあって、みんなで補い合いながら生活している、だから人生は楽しいのでしょうね。そういえば、国語で音読の宿題!というのも毎日ありました! 息子の口の動きと教科書の文章を交互に目で追って、確認をしたりして、私まで教科書丸ごと暗記できました。
・家族が突発性難聴で片耳が聞こえなくなってから、聞こえているときもあるけど聞こえていない時もあるみたいでコミュニケーションはとりにくかったり、聞き返したくないみたいで適当な相づちをとってきたりします。やっぱりほかの人から見て聞こえていないってことが分からないのは難しい問題だと思いますが先生はそういった問題にどう対処しているか気になりました。 ・中途半端な聴こえ方という状況が、実は一番大変だったりします。本人自身も、認めたくないという気持ち、何度も聞き返すと「また?」と、あからさまに面倒がられる経験を重ねると、聞き返すことができなくなり、「聞こえたフリ」をしてしまうのです。私にもそんなときがありました。本人も家族も、認識し、分からないときには分からないといえる環境や雰囲気作りに務めてほしいなと思います。(なかなか難しいのですが・・) 私自身は、「外見で障害を分かってもらう」のは難しいので、配慮が必要なときには自分から「聞こえないこと」を伝えるようにしています。
・大学生活でアルバイトはしていたのかな、と思いました。 ・大学時代は、友達と名刺作成の事業を始め、学内のパソコンやコピー機、裁断機をフルに利用して学生や先生相手にしておりました!(今思うとよくあんな無謀なことを・・と思いますが) その資金で、アメリカ西部をキャンピングカーで周ったりと海外旅行を楽しみました!! 詳細はエッセイ「星の音が聴こえますか」(筑摩書房)でご覧ください♪
・家の中でも必要な音情報の1位に挙げられた、チャイムの問題について、単に部屋の一部が光る程度ではなかなか気付けないと思うが、今までに良い対抗策はできているのか? ・光チャイムを使うとき、複数の部屋があれば各部屋に設置できるようになっています。また、リビングに設置するにしても、聴覚障害者本人が気付きやすい場所に設置するなど、事前に検討することも大事です。
・手話の中で、例えば「簡単」と「容易」のような、同意の言葉に使い分けがあったりするのか? ・手話の中でも、「簡単」「容易」といった同じ意味の言葉でも、微妙なニュアンスを使い分ける表現(手話表現はもちろん、顔の表情や手の強弱などで)は多くあります! その逆もあります。

さらに何か質問があれば、大森までご連絡下さい。
e-mail: nobuaki@ut.t.u-tokyo.ac.jp

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