地域デザイン科学部の1年生講義『地域デザイン序論C』で、
”未来都市の創造”と題して講義を行いました。
講義の概要
講義では、都市における交通の必要性・重要性を説明するとともに、
実際の都市では、どんなことが考えられているか、宇都宮市の
『ネットワーク型コンパクトシティ』、『交通未来都市「うつのみや」』を説明しました。
また、簡単なアンケートとグループワークを実施しました。
ここでは、講義中に実施したアンケート結果と、未来都市の創造に向けた
学生の皆さんが考える意見などをご紹介いたします。
アンケート結果
簡単な任意のアンケートを実施した結果、107名が回答してくれました。
『ネットワーク型コンパクトシティ』の認知度
『ネットワーク型コンパクトシティ』については、25.2%が
『知っている』、『聞いたことがある』と回答してくれました。
まだまだ『ネットワーク型コンパクトシティ』は認知が低いという結果となりました。
~結果~
知っている((12.1%、グラフ:青色)
聞いたことがある(13.1%、グラフ:オレンジ)
知らない(74.8%、グラフ:灰色)
『交通未来都市「うつのみや」』の認知度
『交通未来都市「うつのみや」』については、15.0%が
『知っている』、『聞いたことがある』と回答してくれました。
10月半ばに示された内容ですが、知っている学生さんもいました。
~結果~
知っている((4.7%、グラフ:青色)
聞いたことがある(10.3%、グラフ:オレンジ)
知らない(85%、グラフ:灰色)
日常最も良く使う移動手段
多くの学生は、自転車が主たる交通手段と回答してくれました。
~結果~
鉄道(9.3%、グラフ:青色)
バス(1.9%、グラフ:オレンジ)
自家用車(6.5%、グラフ:黄色)
自転車(79.4%、グラフ:水色)
徒歩(2.8%、グラフ:赤色)
グループワークの結果
グループ(3学科混成で25グループ)ワークでは、
①「交通未来都市うつのみや」の実現に向けて,公共交通をもっと利用しやすくするアイデアや,公共交通の充実とあわせて取り組んだら良いと思うアイデア
②市民の皆さんに交通未来都市「うつのみや」を分かりやすく伝えるためには、どんなことがイメージができると良いか
③若い人に情報を伝えるために活用したら良い広報手段
の3つについて議論してもらいました。
公共交通に対するアイデア
公共交通に対する意見をまとめると、
・ICカードの導入
・乗り換え情報をわかりやすくするアプリ(既存は使いづらいとの意見も)
・運賃や乗り換え案内、バスロケ
・学割制度の導入
・バスについては定時性やバス停環境の改善
・乗れば乗るほど得する制度の導入
・目的地への乗り換えをわかりやすく
などの、現状での不満や、今後のバスとLRTとの連携についての意見がありました。
身近な移動手段である自転車について、
・歩道を広げる
・自転車道のネットワーク化
などの、自転車走行環境の改善についての意見がありました。
また、トランジットセンターやバス等の周辺に待つための施設(カフェなど)などの意見が
も見受けられました。
交通未来都市をイメージさせるための方法
交通未来都市をより具体的にイメージさせるために、
・通勤や通学、散歩などの利用シーン
・行動範囲の拡大をみせる
・中心市街地から枝のようになっていることをイメージさせる
・商業施設へ向かうシーンを車とLRTで比較
など、より具体的なイメージが求められていることがわかりました。
また、CGやVRなどで見たいとの要望がありました。
若者に向けた広報手段
SNSでの情報提供を求めていることがわかりました。
特に、拡散ができるTwitterでの周知、LINEスタンプの作成などの意見がありました。
また、広報自体を若者に任せるなどの意見がありました。
加えて、ラッピングカー、イベントでの宣伝、
有名人やアニメとのコラボレーション用いたCMや、
動画サイトでの広告、インスタグラムなどの導入もありました。
その他の意見・感想など
グループワークとは別に、学生さんからは以下の意見・感想がありました。
実現するために望むことなど建設的な意見が多数を占めますが、慎重な意見も少数ながらありました。
・「ネットワーク型コンパクトシティ」を進めることで、交通利便性の高い住み良い街になるのではないかと思う。
・「交通未来都市「うつのみや」」のイラストは、LRTのほかバスや自転車が具体的に描かれており、実現すれば、移動が楽になって暮らしやすいまちになると思う。
・宇都宮が持続的に発展し続けるには、公共交通の導入が不可欠であると思う。誰もが使えるように、バスネットワークの充実、バリアフリー設計、ICカードの導入、乗り換え円滑化が必要。
・LRTの導入やトランジットセンターの有効活用で市内交通を最大限に生かせれば、ネットワーク型コンパクトシティが進むと思う。
・LRT自体が観光資源、まちの景観と一部となる。
・LRTができれば、移動しやすくなり、まちが元気になると思う
・市街地の発展の面でも、移動手段は欠かせない。次世代の担い手である自分たちが考え意見していくことが地域活性化につながると思う。
・LRT以外の公共交通機関も充実することが必要
・LRT導入には様々な意見があり慎重に検討すべき